メガシネマ~都市のオープンスペース装置!~

オランダのロッテルダムの中心部シャウブルグプレインにあるこのシネマコンプレックスは、オランダの映像文化のメッカとしてつくられた施設です。この建築は広い都市的な広場に隣接していて、この広場と建築の関係性がこの場所をより重要なまちの結節点にしていますね。ちなみにこの広場のランドスケープデザインはwest8というランドスケープデザインユニットによるもので、広場に配置されている角度が調節できる可動式の街灯が印象的ですねえ。そうした都市のオープンスペースと一体として建築はつくられています。建築はランドスケープと相互に関係を調節しあうことになっています。

建築の外壁には、波板状になった半透明のアクリル板が水平方向に張りめぐらされています。この半透明な素材によって、昼間は内部を光のたまり場とし、夜になると、広場に向けての発光体として、ほのかな光を発散しています。内部のスタッコ仕上げの白の壁面や、床のメタリックな仕上げがその光を助長していますねえ。

さて、内部をみていきましょうか。建物には7つの映画館が内包されています。そのうち、4つは、上層階に配置されていて、それらによって印象的なルーフデザインを形成しています。浮いたボリュームがその大きな映画館の一つで、支柱により浮かせた状態になっています。その裏には他の3つの映画館があります。これらに対して小さい3つの映画館は、下層階、地下になりますかね、そこに配置されていて、上階やホワイエ空間を支持する構造体にもなっています。なので上層階にある4つの映画館いずれも地上より浮かせたボリュームとなっていて、1階部分は広場に面したカーテンウォールとなっています。1階ホワイエは、広場の延長として出入りな自由になっていて、そこにあるカフェやレストランが来館者のたまり場のひとつとして機能しています。これらのようにこの建築は広場と相互関係を深めながら、都市空間に密接につながりながら都市のシーンをつくりあげています。

そんな感じでこれらの都市広場に面して浮遊するボリュームがメガシネマという施設としてあり、空間的、そして機能的に対比して、ホワイエは都市広場の延長上にある通過可能なスペースとして解放されています。そして広場には、一見何もなく平坦に見えますが、多機能な仕掛けが組み込んだステージにもなっているんですよ!そうしたことからこの建築と広場は、単なるシネマコンプレックスではない、都市における重要な装置として機能しているということがわかりますね!!

建築:メガシネマ

設計:クーン・ファン・フェルゼン

建築作品をみた雑誌:a+u、建築文化20046月号

建築のある場所:オランダ、ロッテルダム

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