ロックフェラー・ゲストハウス~都市における自然を獲得した住まい!~

ニューヨークはマンハッタンに林立するビル群。その中にひっそりと佇んでいるこの住宅は、フィリップ・ジョンソンの設計による建築作品で、初期の自邸であるグラスハウスが竣工した次の年に建てられています。都市の限られたスペースで小さな自然を満喫したいというクライアントの要望にこたえた傑作ですね!

ニューヨーク中心部というロケーションにこのデザイン。いいですねえ。とにかくファサードが最高にかっこいいです。建物は1階がレンガタイル、2階はコールテン鋼のフレームとガラスで構成され、中央に少しセットバックした木製の扉があります。素材の組み合わせとシンメトリーにつくられたファサードデザイン、ラフにつくってる感じと緻密さのバランスが絶妙です。この鉄とレンガでによる直線的なデザインは、初期のモダニズムの代表する作品にもなっています。当時のマンハッタンの条例により、建て替えてしまうと建物を後退しなければいけないため、建築家は改築というスタイルをとったらしいです。そしておよそ100フィートほどある敷地いっぱいにレンガが残っていたので、そのレンガをそのまま使おうということからこの意匠が生まれたとのことです。やはりいろいろそこにある条件や規制を解決しようとした結果がこの名建築になったわけなんですね!

その奥に長い敷地に対して、内部は中央に水を配した中庭があり、それを挟んで道路側に居間、奥に寝室が設けられています。大都市の限られたスペースにおいて、自然と共に生活する空間が見事に表現されています。中庭にある池には、鯉が泳いでいたらしい。小さな飛び石もあり、まさに和のテイストがこの建築にはあったわけだ!リビングから中庭に向かって突き出した庇には、上面には透明ガラス、下面にも乳白色のガラスが入っています。昼は太陽光が透過し、夜は天井内部の照明によって明るく中庭を照らします。ガラスがうまく使われていますねえ。

この建築、竣工時から所有者が転々と変わっているそうです。後にニューヨーク近代美術館のゲストハウスになったり、ジョンソンのマンハッタン滞在時の自邸になったりなど。そのため内部も改装が繰り返されてしまっていたらしいのですが、1990年にロンドンの画商がこの建物を買い取り、完成した1950年当時のオリジナルの姿に戻すという工事が行われ、すごくきれいな状態になってギャラリーとして継承されていました。すばらしいですね!ジョンソンは非常によい改修をしてもらい、復元というよりは、質が向上したわい!と喜んでいたとのこと。うれしかっただろうなあ。

建築:ロックフェラーゲストハウス

設計:フィリップ・ジョンソン

建築作品を見た雑誌:a+u フィリップ・ジョンソン

建築のある場所:アメリカ、ニューヨーク

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