チャンディーガル高等裁判所~コルビュジエの描いた都市、そしてそこにある建築~

インド北部、パンジャーブ州とハリヤーナー州、両方の州都であり、どちらの州からも行政上は独立した連邦直轄領の1つとなっている、このチャンディーガルという都市。この都市は、ル・コルビュジエの都市計画が実現した場所として国際的に知られ、そこにはもちろんル・コルビュジエの建築計画が数多く存在し、世界遺産にもなっています。

その都市計画は、公共建築を集めたキャピタル区域のもと、商業区域、住宅区域、教育区域など、「セクター」と呼ばれる多くの区域が碁盤目状に区画されています。そしてそこに緑地公園が都市の中央を貫いていていたり、広い道路があったり、ゆとりある施設配置などなど、そこにはコルビュジエの著書「輝く都市」の理念がもとになって、インドの伝統的な都市とは異なる解放的で緑豊かな都市を目指したものになっています。そして面白いのは、チャンディーガルの都市を人体の機能と照らし合わせて設計されているところです。例えば、キャピタル区域を人間の頭部(セクター 1)、レストランやショップが集まる 商業区域 を心臓(セクター17)、公園などの区域(セクター 4,5,6)を肺ととらえるなど、人体の構成がまちづくりに反映されています。確かにこれはユニークですねえ。

そのキャピタル区域で最初に完成した高等裁判所は、その厳粛な雰囲気が必要な施設には似つかない原色で塗られたカラフルで巨大なコンクリート壁柱が印象的です。1955年に完成した建築で、築70年くらい経つのですが、今もバリバリ活用されています。やっぱコンクリートってすごいや。

いやあ、しかし迫力ありますねえ!荒々しくもダイナミックな空間がいい感じです。分厚い外壁と屋根に囲まれて、重厚感のある建築だあ。巨大な柱と巨大な大屋根は曲線を取りいれて遠くから見ると美しく見えます。外部空間が多く取られていて、この巨大な大屋根は、裁判所本体部分の屋根との2重構造となっています。これはインドの強い過酷な日差しから守り、大雨に対処するためのものです。またインドの気候を考慮した風通しが良くなるように考えられているこの抜けが気持ちがいいですね。この外部空間がインドの気候と合っています!裁判所本体にあたる部分の外壁は深い日除け「ブリーズ・ソレイユ」で覆われています。効果的に使われていますね。反対側も同様に外部空間の廊下側が日除けされています。

そして上階にはエレベーターで移動できますが、スロープでも行けるようになっています。スロープは外部と巨大な柱を見ながら上って行くことができ、まさに「建築的プロムナード」を体現することができます。スロープ部分と吹抜部分にも原色を使われていて、均質的なコンクリートの空間をやわらげてくれますね。吹き抜けの屋上からは、コルビュジェが設計を手がけた「行政庁舎」「立法議会議事堂」を眺めることができます。外には手のモニュメントが存在感をもって建っていてこの場所がこの街の象徴的な広場にしたかったのが見てとれますね!ようし、この場所のコルビュジェ建築ももっと見ていくぞ!!

建築:チャンディガール高等裁判所

設計:ル・コルビュジェ

建築作品を見た雑誌:GA30GA Contemporary Architecture 07 PUBLIC公共建築、

ル・コルビュジエ 日本語版 (著:ジャン・ルイ・コーエン、TASCHEN)、

ル・コルビュジエのインド 建築文化シナジー第2弾 (彰国社)

建築のある場所:インド

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