リートフェルト彫刻パビリオン~水平と垂直のバランスの妙からなる豊かな場の構成!~

クレーラー・ミューラー美術館はヨーロッパ最大級の彫刻庭園美術館です。およそ25ヘクタールもの広大な庭園にはバーバラ・ヘプワース、ヘンリー・ムーア、ロダンをはじめとした珠玉な彫刻作品が展示されていて、そのなかにこの仮設建築が配置されています。

さて、美術館の庭園にある森の中を進むとその建築が見えて来ます。これは1955年にオランダの建築家ヘリット・トーマス・リートフェルトが1955年のソンスベーク国際彫刻展の彫刻展示のために設計した仮設の建築物です。その後、1964年にリートフェルト彫刻パビリオンとしてクレーラー・ミューラー美術館の庭園内に再び建設されました。ちなみにこの庭園内にはもうひとつアルド・ファン・アイクのものがありまして、それは以前このブログでご紹介しました。話をもどしましょうか。そして、最近ですかね。既存の建物と解体の際行う調査に基づいて、より良い素材と技術によって使えるものはできる限り再利用しながら2010 年に復元されて再建されました。

パビリオンと言えば私なんかはミースのバルセロナパビリオンを思い起こさせてしまうほど有名でありますが、リートフェルトのパビリオンって?という人も多いのかと思います。とか偉そうなことを言っていますが、私も最近まであまりくわしく知りませんでした。リートフェルトというとあのモダンハウスの傑作「シュレーダー邸」ってな感じしかなかったもんで。ミースのバルセロナパビリオンは平屋的なデザインですが、こちらは一部吹抜もあって、少しだけ立体的に空間がひろがっているといった感じですねえ。

穴あきブロックの壁の上にスチール鉄骨と木の梁を架けて、その上に屋根を架けています。主に木造なのかな。白い柱は鉄骨柱で、黒い短いのは木柱ですかね。それら柱、梁、屋根、壁の配置によって構成された美しい水平線と垂直線のシンプルなバランス!絶妙ですね~!!。半屋外であるそこにはいくつもの異なる質の場によって豊かな空間が生まれています。モダンな建築のなかにこの仮設建築らしい穴あきブロックで構成された壁がアクセントを与えていますね。穴が空いていることで壁に透過性が出ていて軽やかな感じがします。

パビリオンの内部にはバーバラ・ヘップワースの彫刻が多数展示されています。リートフェルトのシャープでモダンな建築との組み合わせは柔らかい印象であるバーバラ・ヘップワースの彫刻との組み合わせは対比した表現となっていていいですね。相互を引き立てあっているように感じます。なんか庭園の緑に囲まれた風景に対してこの無機質な空間が逆に気持ちいいんですよね。

仮説的な建築でしか表現できない建築の良さってものが何かわかったような気がしましたね。それが説明できないのはまだまだですね。建築、勉強あるのみ!!

建築:リートフェルト彫刻パビリオン

設計:ヘリット・トーマス・リートフェルト

建築作品を見た雑誌等:リートフェルトの建築(TOTO出版)

建築のある場所:オランダ

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