パキラ教会~光による音楽的な空間!!~

フィンランドの首都であるヘルシンキの中心部から車で1時間ほど行った郊外の住宅街の中にこの教会はあります。素朴な周囲の街並みに溶け込む教会の外観はまあなんていうんでしょうかね。わりと普通な感じです。外観に名建築がもっているオーラみたいなものはありません。しかしですね。教会の中に足を踏み入れるとですね。すごいんです。その印象は一変するんです!

まあ、美しいです。なんかですね、この教会は空間から音楽を感じさせますね。リズムをなして配置されている開口や壁、そして天井板張りのパターン。そこから生まれる光の帯、そして天使が舞い降りているかのように無数に浮かぶ照明の配置、それらはまるでほんと五線譜と音符のようにも見えます!そう、空間が音楽を奏でているようなんですよ!

そんな卓越した光の表現による感動的建築を生み出したのは、フィンランドで有名な国民的建築家ユハ・レイヴィスカ。レイヴィスカは、設計活動の他に、なんとピアニストとしても精力的に活動してきた人らしいです。ピアニスト!だからかあ。この音楽的な空間表現!!レイヴィスカの建築の特徴は、形態と光の織りなす絶妙な陰影パターンよる空間が感情にダイレクトにとどく感じっていうんですか。そのリズム感がとてもいい!!

もう少しこの音楽的空間を紐解いていきましょう。教会の内部空間って天井から光が降り注がれるイメージをつくるためにハイサイドライトやトップライトを配置することが多いですが、ここではそれだけではなくさらに縦に開口がもうけられていて、そこからなる光の帯によって、光が上から降ってくるような印象を強めていると思われます。そしてその光は全て反射してやわらかく広がっているんですよ。それっていうのは光の帯が間接光だからなんですよね。それら縞状の縦の光は、様々な方向を向いて無数に立てられた衝立壁っていうのかな、それによる間接光になっているんですよ。この隙間から漏れた光がいいんですよねえ。しかも窓はシンプルに見えるにもかかわらず、複雑にデザインされています。

その光のスリットとなっている隙間にはガラスブロックが、光が乱反射するように角度を変えて取り付けられています。ガラスブロック自体にも歪みがあり、光にもその歪みが表現されています。光の強弱によって、それがぼんやりと揺らいだり、強く歪んだりして広がります。またスリットの裏には色のついたパネルが設置されています。これによって、窓から入ってきた光がパネルに反射して、正面から見ると白い壁がぼんやりと色づいてみえるっていうわけですね。はあ~!感嘆!!

教会内部は真っ白がベースになっていますが、床の茶色いタイルや椅子の木の質感によって、全体がやわらかく優しい空間になっています。そして教会のもう一つのテーマ色なんでしょうかね。白い空間に青が入っています。教会内の随所に、青いパネルがかけられています。おお!棚にきれいにおさまっている聖書も青だ。なんか空間にアクセントがでてますねえ。

照明に光が灯るとまた表情がまた変わりますね。無数の照明が高さを変えながら吊り下げられていて、天使が降りてきたようです。照明が天使のわっかみたいに見えるんですよね。天上世界ってこんな感じなのかなあと思わせるようなイメージです。

言葉にはならないとはこのことですね。これほど光が美しい空間は、初めてかもしれません。とほかでも言っちゃっているんですが。いやあ、でも深く感動しました!

建築:パキラ教会

設計:ユハ・レイヴィスカ

建築作品を見た雑誌:a+u ユハ・レイヴィスカ

建築のある場所:フィンランド

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