サーフ・オーシャン文化センター~波をモチーフに広がっていく建築~

この施設はその名のとおり、海と波の研究をし、そしてサーフィンをもテーマとした、人間のレジャーやサイエンス、エコロジーについての役割を探求する研究施設であり、資料館や展示場です。なかなかおもしろそうなところですよねえ。設計を手がけたのはアメリカの建築家スティーブン・ホール、国際コンペによってこのプロジェクトを勝ち取りました。

敷地はフランスのビアリッツ。ビスケー湾に面したフランスとスペインの国境に近い町です。この街はマリンスポーツの盛んなリゾート地としても有名な場所とのこと。建物はその海沿いの広さおよそ35000平方メートルもの広大な海浜風景のすばらしい土地にあります。

この建築を設計するにあたって建築家は、「空の下(under the sky)、海の下(under the sea)」というコンセプトを掲げて取り組みました。そこから生まれた建築の形態は、空の下にあたる建築部分はメインとなる外部プラザとなっていて、そのかたちは外側にいくほどせりあがり、外観形態が、この施設の中心となる集合広場を形成しています。この外観、まるで波のような曲線が美しいですね。そのスペースは「海の広場」と呼ばれていて、そこは空と海に開いてはるかかなたにみえる大海原の水平線をながめることができます。建築が海と空に向かって広がっていて、場所と空間テーマがリンクした形態になっているわけですね!それにしてもこの形状、スケボーができそうです。ここは人気の滑り場となりそうですねえ。ぜったいやるやついますよ!アウトドアスペースの床は、石と野草で舗装されていています。その素材のさりげない使い方がいいんだよなあ。建物と敷地がうまく連続した空間として表現されています。

そして反対に海の下部分となった天井は、内部展示スペースとなって空間が構成されています。ビックウェーブの中みたいでおもしれー!もうなんか波の音が聞こえてきそうな空間ですよね!! 建物内には空と海に繋がるイメージで大きなスカイライトが設けられています。そして2棟あるガラス・ボールダーと呼ばれる場所にはレストランやキヨスクが入っていて、中央のアウトドアスペースに隣接していてにぎわっています。そしてこれら2棟は遠方のビーチにあるふたつの建物と空間的に呼応した関係となっています。建物の南西側コーナーの斜面には、スケート・プールをもっているサーファーらのたまり場スペースとなっています。その下側の1階にあるオープン・ポーチは、内部のオーディトリアムや展示スペースへと通じています。屋根に覆われたエリアは、イベントなどが行われる空間となっています。内部は白で統一されていて、日中は海特有のまばゆい光に満たされ、夜は内部から白い光が外部にもれ、まちを明るく照らす灯りのような存在になっています。

波の形がモチーフとなった建築は、ランドスケープと融合した絶妙な形態になっています。その意図は明快なんだけどやらしくないんだよなあ。うまいわあ。建物が海の水平線へと連続して存在しているような空と海を意識した空間になって、訪れる人たちをやさしく包み込んでいますよね!

建築:サーフ・オーシャン文化センター

設計:スティーブン・ホールアーキテクツ

建築作品を見た雑誌:a+u 、ルミノシティ・ポロシティ(TOTO出版)

建築がある場所:フランス、ビアリッツ

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする