リヨン・サンテグジュペリTGV駅~翼をひろげてはばたく駅舎!~

フランスの南東部に位置する、パリに次ぐ第二の商業都市であるリヨン。その中心部から北東におよそ30キロほどの郊外にある駅舎建築は、空港と直結する役割を担う高速鉄道TGV専用の駅として1994年にオープンしました。この建築の設計を手がけたのは、スペイン人の構造家であり、そして建築家としても有名なサンティアゴ・カラトラヴァ。彼の建築はこの駅同様に翼や骨組みのような形態が特徴的です。そんな彼が設計したこの駅舎建築も、まさに空港があるこの場所から飛行機のように飛び立つかのような翼の形をしています。羽ばたく鳥のような躍動感あふれるデザインは非常に存在感があります。田園風景の中に突如現れるその建造物のダイナミックなフォルム、その姿は建築物というよりも、むしろモニュメントみたいにリヨンの風景に存在していますね!

駅舎は地上2階、地下1階の3層構造となっていて、室内もその外観と同様にスパンおよそ100メートルあるのダイナミックな空間となっていますね。コンコースからホームにかけては森の中を思わせるRCの造形におおわれていてこれもなかなかの存在感ある空間ですね。ダイナミックな空間でありながらも手すりなどのディテールも丁寧にデザインされていますね。そのすばらしい構造美を全面に押し出しながらも、きちんとそれが建築デザインとして表現されているんだからすごい!さすがお見事!!

しかも交通・橋梁など、土木分野の仕事の能力に長けているのでしょうね、しっかりと建築をふくめた全体をデザインコントロールできていて、調和がきちんとなされています。日本の場合、土木部分は建築とは別の場合が多く、その連続性があまりよくない建築も多々あるんですよねえ。

そんなすばらしい駅舎なわけですが、ここが悲しい。実際にこの駅を利用する人は少なく、電車そのものも1時間に1本程度しかないようで、駅の機能としては非常に寂しいものとなっています。しかし、乗降客が少ないのを逆手にとって、駅舎スペースを利用してオーケストラのコンサートを開催したり、イベントなどを行ったりなどしてなかなかユニークな使われ方をしています。デザインありきな使われ方はちょっといただけない部分もありますが、これからもしっかりリヨンの風景の一部として活躍していってほしいですね!!

建築:リヨン・サンテグジュペリTGV

設計:サンティアゴ・カラトラヴァ

建築作品を見た雑誌:GA08transportation

建築のある場所:フランス、リヨン

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする