アンダルシア記念美術館~青い空に上がっていく白の空間~

グラナダ市街地から徒歩20分ほどの郊外の場所、ここの近くにはあのアルハンブラ宮殿があります。川沿いを歩いていると、コンクリートの建物が突如現れます。この2つの建築はどちらもスペインの建築家、アルベルト・カンポ・バエザによるもの。その大きな立方体に近い建物のほうは、2001年に完成したグラナダ貯蓄銀行本社、そしてもうひとつはその8年後に完成した美術館です。今回は美術館のほうをとりあげます。その美術館はなんとも細く平べったく、横からみたら薄い建築が部分的にあります。その奥行きはおよそ6メートルという、まるで建築でないかのようなプロポーションです。その高く直立している姿は都市のゲートのようでもありますね!実はこの美術館の建築、60×120メートルの基壇となっている建物になっていて、最上部は銀行の建物にあわせて3階まで立ち上げられ、ファサードもあわせて同じ幅、同じ高さで設計されています。

美術館の内部に入ると、もうですね、ほんとに真っ白い空間です。この美術館はアルハンブラ宮殿にある、カルロス5世宮殿に似ていますねえ。それもそのはず。この美術館にある楕円形の中庭の大きさは、カルロス5世宮殿の中庭にあわせているとのこと。建物は四角い平面にその中庭の周りをぐるっと1周する事で完結した地下1階地上2階の構成となっています。美術館へのアプローチは、内部階段を上がっていくと、踊り場奥にある小さな吹抜とトップライトが白い空間に光を落としています。記念美術館は地下1階と地上1階には、アンダルシア地方の歴史が様々な切り口によって展示しています。細長い美術館棟の最上階にはレストランがありますねえ。これが最高な空間!およそ6メートルの幅の建物の両側がガラスとなっていて、遠くまで見渡せる景色に圧倒されます。いいなあ!

でもこの建築の一番の特徴であり、魅力的な空間は、建物の中央にある楕円形の中庭とそこに配置されている二重にめぐらされた美しい環状のスロープでしょうね。すごくカッコいいっす!上昇しながら3つのフロアをつなぎ、それがとても興味深い空間になっています。その見え方と存在感がすごく面白いなあ。スロープは鉄骨の梁とスチールスラブ、そして手摺は白いスチールパイプとガラスででできていて、その可能なかぎりの白さ・薄さ・軽さが表現されたシンプルなつくりになっています。これらが地下階から2階までぐるぐると回っているのですが、白い空間への反射で眩しすぎて目を開けてられーん!なので上を見上げると屋根がなく、空が見えます。静かな白い建築とそこには青いアンダルシアの空、映えますね白に青が。最高な組み合わせです!このどこまでもミニマルなアルベルト・カンポ・バエザという建築家のつくりだす空間。もっと彼の作品を見てみたくなりましたね!!

建築:アンダルシア記念美術館

設計: アルベルト・カンポ・バエザ

建築作品を見た雑誌:a+u 20109月号

建築のある場所:スペイン、グラナダ

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