鎌倉山の家~窓が生活を決めていく!~

敷地の東側には自然公園の鬱蒼と生い茂る緑!そして、西側には太平洋と江ノ島を望むことができる抜群のロケーション!!そんな山の尾根に建っているこの住宅は、手をのばすとその自然にふれることができる環境にあります。それは建築というフィルターをとおして得られる自分たちだけの環境。これはなんともすばらしいものですね!

住宅は急な斜面に建てられていて、アクセスは斜面の上にあるため2階からになります。外観は木板張りとなっていて、周辺の山、そして森といい感じにマッチングしています。玄関を入ってまっすぐ進んでいくと、そのまま2階にリビングがあって、そこには隣接する幅およそ3.5メートルのテラスデッキが空中に浮かんでいます。これはいい!気持ちよさそうだ!!テラスに接したリビングの東南側には引き込み式の大きな窓がもうけられていてそれらはテラスに向けて全開にできます。最高ですねえ。しかも2辺が完全にオープンというのがうれしいですねえ。もうそこはテラスが延長したリビングであって、リビングが延長したテラスになっています!景色がひろがるリビングにちょこんとアクセントになっている小さな暖炉がかわいいですねえ。森に沈むようにある1階に下りていくと、寝室などのプライベートな部屋がもうけられています。静かな森につつまれているような気持ちになります。

この住宅を見ると、やっぱり窓って建築にとって大事なんだなあとつくづく思います。大きな窓を通してながれる自然の風、それは山から斜面へと一年中気持ちよく風が吹きぬけます。なんとも爽快で気持ちいいものです!住宅は窓の位置によって決定されたプランとなっていて、それはもうわかりやすいほど、この住宅の表現にこめられています。これはもう窓から生まれた住宅といっていいのではないかしら。何度も言ってしまいますが、やっぱ窓って重要だよなあ。それで住宅の質みたいなものがおおかた決まっちゃいますから!窓によって空間が決まってそこからプランがはじまる。一般的な内側のプランから窓が決まるというものではないこのプロセスは、建築というものがその場所に根付くものであるということを考えるとそれはあたりまえのことなんですよね!この窓の位置や抑揚など様々な角度からの検討が、住宅のクオリティに大きな影響をおよぼすんだよなあ。

住宅の本質を考えたとき、そこからどんな景色が見えるかとか、そこからどんな光が入るからとか、そこからどんな風が入り込んでくるかとか。そういうことが大切なんだと思います。そこから、空間をあまり規定しないで器だけ用意して、あとは住み手によって楽しく生活を工夫しながら住んでもらおう。それでいいのではないか!そんなあたりまえなんだけど、とても大切なことを伝えてくれる住宅です。

建築:鎌倉山の家

設計:手塚建築研究所

建築作品をみた雑誌等:新建築住宅特集19994月号

建築のある場所:神奈川県

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