メゾンエルメス~街を照らす魅惑的なランタン~

銀座の晴海通りに面して建っているソニービルのとなりのとなりに、華麗な建物がその姿を見せます。オフィスやミュージアム、イベントスペースまでを擁した日本発初のエルメスの旗艦店です。このきらびやかな雰囲気を醸し出した建物の設計はイタリア人建築家のレンゾ・ピアノ。エルメスというブランドのイメージを最大限に表現した建築は銀座という伝統ある街並みを彩っています。

この建物の特徴はやはり15000個にも及ぶガラスブロックを配した外壁でしょう!ぎっしりと並べられたガラスブロックが構成されたその佇まいはもう圧巻です。428mm角のガラスブロックを使ったこの建築は、ファサードのほとんど全てがガラスブロックで作られていて、見上げていると大きなガラス装飾品のようでながめていていい意味でめまいがします。またガラスブロックはところどころショーケースになっているのも遊び心が見えてかわいらしいですねえ。凹んだエントランス部分の外壁にはオブジェが配置されていて、これもまた品があるう!

レンゾ・ピアノがイメージする銀座の街は万華鏡、昼と夜とで異なる顔をもった街だと思ったとのこと。そのイメージから生み出された建築は、昼にはガラスブロックを通して内部に自然光が差し込み室内を明るく照らし、反対に夜になると、内部のあかりがガラスブロックを通して放出され、ビル全体を明るくを輝かせるランタンを表現したそうです。周囲のライトアップされたビルと比べるとその控えめなぼんやりとした光がとても素敵ですねえ。銀座という街のイメージとあっています。

そしてもう一つの特徴は、見える柱や梁が繊細なほどに細くつくられているということですね。透明性を高めるために柱はできるだけ細くするようにしたそうです。耐震性を高めながらもすっきりとした美しい設計ですね!建物の横幅を確保できない地上11階の細長い建物になってしまうことから、地震の揺れを吸収するため、な、なんと五重塔と同じような振り子の原理で自らが揺れて免震・吸収するシステムとなっています。美しさと強さを具現化しているところもまた素晴らしい!ううん!凄いのは見た目だけじゃない!!

ゆがんだガラスブロックからの光によって内部がゆがんで浮かび上がってくるまちのランタン、詩的だわあ。そのガラスブロックはひとつひとつが微妙に表情が異なり、全体としてさまざまな表情を見せてくれます。銀座の街がもっている伝統と上手く調和していて、街並みに対して配慮された傑作です。

建築:メゾンエルメス

設計:レンゾ・ピアノワークショップ

建築作品をみた雑誌:新建築20018月号

建築のある場所:東京都

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