東京文化会館~近代建築、日本へようこそ!的な都市建築!!~

国立西洋美術館の完成から2年後の1961年、この建物は東京都開都500年再記念事業として、そして日本で最初の本格的なコンサートホールとして建てられました。設計は近代建築の巨匠のル・コルビュジエに師事した日本人建築家前川國男。彼の手がけた代表作ですね。

建築は上野公園内の端っこに建っていて、JR上野駅公園口を出た目の前です。建物の向かいには、師匠コルビュジェの国立西洋美術館が建っています。コンクリートで構成された建物上部のめくれ上がった庇がまずすごい! コンクリート打ち放しの巨大な庇はこの建物の特徴づけるものです。これはコルビュジエ師匠の意匠を色濃く引き継いでいますなあ.。コルビュジエが手掛けたチャンディガール議事堂のめくれ屋根を彷彿とさせます。このゆるやかな曲線をコンクリートでつくるのは苦労したろうなあ。庇は外側に向かって下がっていくのが普通ですが、反対方向にめくれ上がっているっていうんだから。実際に見るとインパクト大です!この大きな庇のほかにも、柱、大理石打ち込みPC版、色付けされた扉と天井など、その雰囲気は師匠コルビュジェの作品、ロンシャン礼拝堂を思い起こさせますねえ。師匠直伝と言っていいのかな?その建築要素が前川國男によって日本的に解釈がなされここに表現されています。

この建物、上野公園内にある建物とくらべると垣根が特にもうけられていなく、 だれでも気軽に入っていけるような親しみやすさがありますね。 公園と建物をはっきりと区別するのではなく、公園の自然豊かな周辺環境に調和するようにデザインされています。建築家は周りの公園と一体になった建築を目指したそうです。公園に開かれたとても親しみやすいオープンな建築。まわりにとけこんで、だれでも自然に利用できる建築が彼の目指した都市の建築だったんだなあ!

エントランスから建物内部に入ると、人々をまず迎えてくれるのは豪華絢爛なエントランスロビーです。天井がずっと奥まで続いていて、大きくて気品のある空間です。エントランスロビー、大小ホールホワイエは、大きな庇からなる一つ屋根の下にあります。その一辺およそ80メートルの正方形からできた屋根は10.8メートルスパンの柱に支えられています。外に面した開口は透明な大きいガラススクリーンによって公園の緑を内部空間に取り込み、内外が一体となったパブリックスペースをつくりだしています。天井・壁は赤や青、黄などの色が広範囲に彩られています。照明の配置もランダムで、なんだか星空のような遊び心あるデザインが楽しいですね!床のタイル模様は公園の落ち葉をイメージしているとのこと。これもいいなあ!!

大ホールは5層分の客席があって、すごく深くて大きいです!大ホールの客席のほとんどは赤いシートなのですが、カラフルなものも見えますね。これはお花畑をイメージしながらも空席を目立たなくさせる効果をもっているとのことです。そしてこのホールの特徴としては壁のなんとも不思議な装飾でしょう!日の出、日の入りの雲をイメージしたという木製のオブジェのような存在。これは音響効果のために彫刻家の向井良吉氏がデザインした音響拡散体とのことです。なんだかすげえな!!

音楽資料室へのらせん階段もいい感じですよ。壁と床が全部真っ赤!これは色の心理効果によって利用した人々に情熱を感じてもらい、心を高揚してもらった状態で音楽を楽しんでもらおうという意図のようです。ちなみにの関係者が使うらせん階段の色は青。こちらは公演前の緊張を鎮め、落ち着いてもらいたいという意図だそうです。まじかよ!

そんなすばらしい東京文化会館の建築は大改修を経ています。前川建築設計事務所によって一部増築され、調和を保ちながら現在も多くの人々に利用されています。完成して50年以上経ているのにきれいですよね。前川國男の建築は、完成してからも良好な状態で維持管理されているものが多くあり、彼のつくる建築のクオリティーの高さと、その建築自体が多くの人々に愛されているという事実に感動ですよね!この時代の多くの建築がもっと残っていってもらえるようになったらいいなあ!!

建築:東京文化会館

設計:前川國男建築設計事務所

建築作品を見た雑誌等:建築家・前川國男の仕事(生誕100年前川國男建築展実行委員会、美術出版社)、前川國男作品集(美術出版社)

建築のある場所:東京都

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