ソウル大学付属美術館~斜面地形によるループ空間が地域と建築プログラムをつなげる!~

このなんとも奇抜なかたちをした建築!この建物は、サムソングループが出資し、オランダの建築家レム・コールハースが主宰するOMAによって設計されました美術館です。美術館は展示スペースやレクチャールーム、その他教育関連施設などの機能が複合した施設になっています。大学にある美術館ということを活用しながら、教育に力を入れていて、ソウル市民がアートに対し気軽にふれあうことができる文化教育の場にもなっています。

建築はガラスの箱が斜面に沿って建っています。まるで空中に浮いているようにも見えますね!メインエントランスは斜面を登りきった反対側にあって、こちらも浮いていますよ。地面に接しているのは斜面の中腹部分だけ。う~んこれは構造もがんばってますなあ。そんなこのダイナミックな形態をした建築は、敷地である斜面をそのまま引き込みながらつくられていて、展示、教育、図書館、事務のおもに4つのスペースによるプログラムがその斜面を利用しながら配され、空間が構成されています。

敷地の傾斜に対して、鉄骨のシェル構造となっている建築ボリュームは、鉄筋コンクリート造となっているコア部分からキャンティレバーによって外に張り出されています。これらによって、キャンパスと近隣の地域がそのできた軒下空間によって歩道でつながるようになっています。この超ダイナミックな形態は周辺環境をつなげるためでもあったわけですね。

そのキャンティレバーで突き出した傾斜する天井をくぐる様に前進するとエントランスがあります。地面に切れ込みが入ったような空間になっていますね。そしてこの切れ込みは、館内の動線まで延長しながらつづいていきます。その動線は、建物の外周と中央それぞれ2本のらせん状のループを描きながら、館内のプログラムをつないでいきます。

エントランスに入ると、建物の中央にある階段ホールは5層分もの巨大な吹き抜け空間になっています。そしてその周りが回廊と展示スペースになっています。最上階にはフラットな展示スペースもありますね。内部は回遊できるようなプランとなっていて、展示スペースやレクチャールームなどがそのらせん状のループと関係しあいながら立体的に連続した構成となっています。図書館は建物の中心、コア部分に配置されています。教育スペースにある講義室や講堂は、傾斜を生かして、階段状の座席がもうけられていますね。またこの空間は展示スペースへの変更を可能とするように素材に変化がつけられています。浮いている部分のピロティー下は、カフェにもなっていますねえ。なかなか気持ちよさそうな空間になっています。

斜面の地形がキャンパスという環境と人を巻き込んでつなげ、そして建築のプログラムを構成する空間にもうまく活用されている建築になっています!建物の使い方次第でもっと発展しそうな建物ですね!!

建築:ソウル大学付属美術館

設計:OMA

建築作品を見た雑誌:a+u 20069月号

建築のある場所:韓国、ソウル

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