落水荘~滝の上に存在する自然と建築の有機的調和~

落水荘は、いわずと知れたフランク・ロイド・ライトの代表作。ライトが提唱した「有機的建築」のコンセプトの真骨頂が存分に発揮されている傑作建築と言ってもいいすぎではないです。ピッツバーグでデパートを経営する富豪カウフマン家の別荘として設計され、ピッツバーグ近郊に建てられたこの住宅は、一家がくつろぐリビング、寝室、書斎がある三階建てのメインハウスと、離れにある平屋のゲストハウスからなっています。

ペンシルバニアの森の中を歩いていくと、大きな岩の上にそびえたつ落水荘の姿が見えてきます。滝の上に張り出した大きなテラスとガラス窓がとにかく印象的ですよね!このキャンティレバーによって大胆に張り出されたバルコニーを滝の下から見上げるこの構図!そんなバルコニーの水平性と、自然石の積み上げによる垂直性が組み合わせは、森と滝の間に建築が浮かび上がっているようです。建築が自然を引き立てているというのまさにこのことでしょう!!ライトがこの落水荘の設計案を見せるたびに、誰もがその斬新さに驚いたといいます。まあそうでしょうね!せっかくの別荘を敷地に流れる滝のそばにわざわざ建てないで、その上に建てて滝をメインのリビングから見えなくしてるんですから!!ライトは滝を眺めるのではなく、滝そのものの音を聞くことで自然がより身近に感じ、自然を生活そのものに溶けこませているという考えのもとこの提案を行っています。これって今となっては聞いてなるほどと思いますが、当時にこの考えを施主に説得するのは難しいですよ~。

また、内部空間に目を向けると、外部と同じ自然石の積み上げがなされ、内外の連続性が図られています。ライトは自然の中にある形を全体の設計に生かしたわけですね。この岩でつくられた壁がまるで岩棚のようになっていますよ!これらはその土地切り出された岩を壁や床などそのまま建物の軸として活用しています。この岩棚はそのまま暖炉にも使用されていますね。自然素材が有機的に組み合わされ、自然と建築との調和が絶妙に図られています。

4面に窓があるメインのリビングは、広々としたとても居心地がよい空間になっています。この広いリビングは天井が低く窓が大きくなっています。この天井の低いことによる水平的な感じが意識を外の景色へと自然に向かわせてくれますねえ。水辺を見下ろすテラスには、左右両側から出ることができ、屋内の空間が屋外とつながっているように感じます。。内部からテラスへは段差がなくこの内外使ったパーティがしょっちゅう行われていたようです。この上から滝を眺めおろすこともできますねえ。 リビングからは、水辺に直接降りる階段もあり、施主ご家族のお気に入りな部分でもあったようです。大きな居間以外の空間は割とコンパクトなつくりとなっていて、光の入り方から、家具の配置などそのディテールの隅々にいたるまで、緻密な計算と工夫に満ちていますね!なんだろう。最近まではライトの建築はそんなでもなかったんだけど、だんだんとその良さがわかってきたような感じがします!大人になったなあ(笑)!!

完成当時、ライトは、な、なんと69歳でした。この落水荘は、建築家としての高みを極めることとなり、多くの人を魅了し続けています。1963年に落水荘は所有者から西ペンシルヴァニア州保存委員会に寄贈され、幾度もの改修を受けながらその近代建築史のモニュメントとして存在しています。いやあ、もってほしいなあ!落水荘よ!滝に流されるなよー!!

建築:落水荘

設計:フランク・ロイド・ライト

建築作品を見た雑誌:GAトラベラー003

建築のある場所:アメリカ

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