レンゾ・ピアノ・ビルディング・ワークショップ~自然環境と一体となった創造的ワークプレイス~

この建築は、イタリアのジェノバに建てられたレンゾ・ピアノ・ビルディング・ワークショップのオフィスです。地中海を見下ろす丘陵に建つガラスと木の建築は、周囲の自然と見事に一体化し、そこに働くスタッフらの創造性を最大限に引き出す環境となっています。植物に覆われたオフィスは海に向いていて、静寂のある、設計に集中できる場所になっています。オフィス環境に自然を取り込むことって重要なんだな~。なんだかオフィスというよりは静養所みたいな雰囲気をもっていますよね。いいなあ。こんな職場環境。こんなところで仕事をするの夢という人も多いのでは!オフィスには、(この雑誌に載っていた当時で)設計スタッフ70人ほどのほかに、20人ほどのサポートスタッフがいるようです。通勤用のケーブルカーがオフィス脇を通っている様子は、まるでここが観光地のようにも見えてしまいますよ!

さて空間、建築的に見ていきますと、リグリア海の沿岸地域に古くからある段丘、その海に面するなだらかな西側斜面にこの建築は建っています。斜面を切り欠いて、そこ に屋根をかける建ち方をしています。全体はガラス張りになっていて、屋根の構造には集成材が使用されています。斜面に沿って階段状に建てられたオフィスは、一体的に空間がつながっています。なるほど!斜面にオフィスをつくるとこういう空間になるのか!いいなあ!! 全体がこんなに見渡せるのに、しっかり壁があって、そこは書棚になっています。このデザイン、実はリグリア海の沿岸の伝統的な温室をモチーフにつくられたとのこと。なるほど、ほんとこの建物は温室のようですよね。草木が内部と外部が入れ替わったのかと思うくらいに室内に存在していて、オフィスにあるトップライトがそれらを光によって育んでいます。どうりで敷地にすっと存在しているように見えるわけですよね。

このリグリア地方の穏やかな気候と、地中海の風景が働くスタッフたちを癒してくれているのでしょうね。おそらく食べ物も美味しいのだろうなあ。太陽の光を浴びてすくすくと育った食材、地中海の新鮮な海の幸、ワインやうまい水。いい食べ物を食べて、休憩には海をながめる。みたいな。大海原の景色に囲まれるようなキッチン、そして屋外に面したカウンター、バーベキューを楽しんだりもするんだろうなあ^^。リラックスした空間に身をおくとやはりいいアイデアが浮かぶような気がしますよね。

新しいアイデアが創造的に生まれ、それがプロジェクトが快適に実行されるならば、この場の使われ方はオフィスというかたちを超え、いかに多様であってもいい!と、建築家は語っています。すばらしい!!そんなオフィスからは、多くの国から集まるスタッフらがああだこうだと喧々諤々の議論を重ねて、多くの化学反応を引き起こしながら、ひとつの建築アイデアが生まれています。何か、ここはただのオフィスではなく、建築を設計するための集落に見えてきたぞ!大都市ではなく、このようなゆっくりと時間が流れる場所から、あの世界最高水準の建築が創造されているということはとても感慨深いですね!!

建築:レンゾ・ピアノ・ビルディング・ワークショップ

設計:レンゾ・ピアノ・ビルディング・ワークショップ

建築作品を見た雑誌:a+u 20061月号

建築のある場所:イタリア、ジェノバ

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