ストックホルム市立図書館~本の大パノラマ!!~

この建築は、ストックホルムの中心部にあるオブサーヴァトリー公園という小高い丘のある大きな公園の敷地内に建っている図書館です。公園内を歩いていると、オレンジ色の丸い筒状のカタチをした建物が見えてきます。このストックホルム市立図書館を設計したのは、モダン建築の巨匠エリック・グンナール・アスプルンドです。この図書館はよくいろいろな雑誌に登場する彼の代表作ですね。

ストックホルムの2つの大通りの交差点に面して建っているこの建物は、そのオレンジ色の円形ホールとその周りを囲むキューブ形による、単純な幾何学図形の組み合わせによって構成されています。その外観からなるシルエットがユニークでなんか愛着がわきますね。敷地が公園であるせいか、遠くからでもその全体の形状がよく見えます。

古代エジプトに由来しているような装飾が施されている入口の細い階段を上がると、あの壮大な本のパノラマがひろがります! 吹き抜け空間になっているエントランスホールは、360度本に囲まれた空間です!これは圧巻ですね!すばらしい!!巨大な円柱の内部は、本がぐるりと並んだ開架式の大閲覧室となっていて、その周囲を諸室が取り囲む配置は、シンプルで明快。とても使いやすそうです。3階まである円形ホールの書架。壁にぎっしり詰まった書籍は、分野ごとに分かれていて、ぐるりと1週すると次の階の階段につながっていきます。ぐるりぐるりと一周、また二週とまわっているだけで楽しい空間です。なんかここには、本が持つ不思議なパワーみたいなものがあふれているような気がしますね。書架の天井にある乳白色の壁の凹凸のテクスチャーによって、自然光とペンダントライトの光がホールに柔らかく降り注ぎます。ただ座っているだけで穏やかになり、教会にいるようなここちよさですね。

そしてこの美しい円形ホールからなる書架スペースの他にも素敵な居場所があります。たとえば児童書スペース。ゆったりと座れる大きなソファに、おもちゃやぬいぐるみなどがあって、まるで大きな子供部屋のようになっています。スペースの一角にはアスプルンドが子供達のために作った、絵本を読み聞かせる部屋があります。この部屋では絵本の読み聞かせのほか、人形劇なども行われたりします。子供たちはこういう場所、好きでしょうね!建築家の子供に対しての愛情が感じられますね。

その他にも、障害者や高齢者のために本をお届けしたり、「国際図書館」という別館を設け、様々な言語で書かれた資料や書物を用意していたりなどなど、国内の図書館ネットワークもかなり進んでいています。建物としての美しさだけではなく、利用者に対してのサービスもすばらしい。こういう公共サービスが充実しているのはスウェーデンというお国柄ならではですかね。こんな図書館近くにあったらいいなあ!

建築:ストックホルム市立図書館

設計:エリック・グンナール・アスプルンド

建築作品を見た雑誌等:アスプルンドの建築(TOTO出版)

建築のある場所:スウェーデン、ストックホルム

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