光の教会~光と影によって浮かび上がる十字架~

光の教会。この建築、設計は言わずと知れた世界的建築家安藤忠雄氏。そのなかでこの作品の有名度は一番なんじゃないですかね。この光の教会という名称は通称で、本当の名称は日本キリスト教団茨木春日丘教会といいます。大阪府北部、万博公園にわりと近いですかね。その丘陵地にある、閑静な住宅街の角地にこの教会はありま。礼拝堂、そして後に増築でできた日曜学校ホール、そして牧師館の3棟からなるキリスト教プロテスタント系の教会建築です。

敷地内の豊かな樹木を出来るだけ残しながら建物は静かにたたずんでいます。建物は安藤建築によく見られる打放しコンクリート仕上げ。礼拝堂の祭壇の後ろにはこの建築を特徴づける十字架状のスリット窓が壁面に配置されています。この光の十字架以外には、室内に十字架はありませんさすがプロテスタントの教会建築無駄な装飾が一切なく、シンプル簡素なつくりとなっています。コンクリートの壁から十字に指す光。この空間がこの建築をとらえるうえですべてと言ってもいいのではないでしょうか。国内のみならず世界から建築を志す若者をはじめ様々な方が見学に訪れる建築となっています

道路からスロープにて少し上がると入口へ導かれます。鉄骨フレームとガラスで構成された大きな引き戸が礼拝堂の入口となっています。礼拝堂の平面、長方形のキューブに外側から斜めに貫くように壁が差し込まれた構成となっていて、その斜めに貫入した壁によって礼拝堂の入口がつくられています。ここの形態がまたかっこいいんだ!そこから空間内部に入るとこの建物を大きく印象付ける光の十字架を正面に見ることができるというわけですこの入口のつくりかたによって、十字架から差し込む光より印象深いものになっています。十字架が光によって浮かび上がる。それはそれはとてもドラマチックな祈りの空間です!

教会の床や椅子は木製で、工事用の足場板でつくられています。席が階段状になっていて、祭壇は教会の最も低い位置にありますそれらは暗い色に塗装されていて、光と影の対比がさらに強調されています。単なる光による明るさだけでなく影によって印象を与え光との対比を強調させることでこの空間が演出されているんですよ!

十字架は壁に対し、上下左右、一番端の部分にまでスリット窓の切込みが入った意匠になっています。壁が分断され上部の壁は天井からぶらぶらと下がっ状態になっています。構造上・施工上の困難が多かったらしいです。そうでしょうね~。しかも少ない予算の中での工事は多くの苦労があったでしょうねそんななかでも実現に力を注がれた建築家、工事にあたった建設会社、教会、それぞれの熱意を肌で感じる建築です

そしてこの建物の素晴らしいところは、我々のような一般の人たちにもこの名建築に触れる事ができることです。これは施主の牧師さんによる配慮なんでしょうね見学確認の電話を入れたところとても丁寧に対応していただきました。ありがとうございます。コンクリート仕上げの冷たさに反してこの建築はとてもやさしくあたたかいんですよ^^。

建築:光の教会

設計:安藤忠雄建築研究所

建築作品をみた雑誌:新建築19899月号

建築のある場所:大阪府

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