メニル・コレクション美術館~木洩れ日のような光からなる美術館~

テキサス州のヒューストン郊外にあるこの建築は、油田探査の会社であるシュルンベルジェ社を経営していた実業家、ドミニク・デ・メニル夫妻の個人コレクションの収蔵・展示のために造られた美術館で。熱心な美術愛好家だったメニル夫妻は、1940 年代に美術品収集をはじめ、世界的な芸術家たちの美術作品がコレクションました。そのメニル・コレクションは、16000点を超える絵画や写真、彫刻などがあります。夫ジョン・デ・メニル氏が亡くなった後、妻のドミニク氏は、イタリアの建築家レンゾ・ピアノの協力によって、このすばらしいコレクションを収蔵するのにふさわしい美術館を建設しました。そしてデ・メニル夫妻は、芸術を裕福な人々だけでなく、あらゆるすべての人々の生活において大切なものとしてとらえ、なんと美術館の入場は無料となっています。これはすごい!また芸術に対する個人の見解、鑑賞する人たちに影響されるべきではないという考えから、展示室内に作品の解説はありません。もちろん見学ツアーやオーディオガイドもありません。まあ、確かにこのほうが目の前の作品に集中して静かに鑑賞できるかもしれませんね。

そのほかでは、メニル夫妻によって建てられ、NPOによって運営されているロスコ・チャペルが美術館に隣接し、その静かな雰囲気は、来館者の瞑想の場となっています。まだこの敷地には建物があります。そのほかに95年開館のレンゾ・ピアノ設計によるサイ・トゥオンブリー・ギャラリー、96年完成のダン・フレヴィンのインスタレーションのためにつくられたリッチモンド・ホール、97年に開館した13世紀のキプロス島で描かれた2つのフレスコ画を展示したビザンチン・フレスコ・チャペル美術館など、多くの別館が敷地内に点在しています。これはすごいですよね!

さて建築の話を!この建物は、外部に光のシェルターとも呼ばれるプラットホーム・ルーフが採用されています。波を打つ木の葉形のルーバーを金属トラスで支える構造となっていて、これによって、展示室内には天井からやわらかい自然光が降り注ぎ、天候によって変化してゆく展示室空間となっています。そうです。つまりはこの美術館、屋根はガラスの屋根です。展示室の壁に窓はなく、屋根全てをガラス張りにして上から展示室に採光しているんです!まるでその空間は、自然の中にいるように感じますえーと、この美術館はいうなればまるでパ-ゴラですよ。直射日光を遮りながら、曲面反射で間接光を取り込んでいます光が木洩れ日みたいです。自然光による美術館ってすごくないですか?屋根がガラスだとかなり室内がくなるはずですが、天井裏には空調のダクトがめぐらされ、しっかり温度制御されています

ちなみにこのル-バ-はフェロセメントというコンクリ-トパネルでできています。フェロセメントとは曲面の多い構造など用いられ、自由に作れる・薄い板や壁に利用できたり、透水性を抑えたりするなどの特徴があるのでヨットやカヌーの材料として使われています。 この建築家はイメ-ジを支えるであろうディテ-ルに関して、常にそれを平行して考え、追求しています。彼は総合芸術家という本来の建築家像に近い存在かもしれませんね!すごいです!!

建築:メニル・コレクション美術館

設計:レンゾ・ピアノワークショップ

建築作品をみた雑誌:a+u 198711月号

建築のある場所:アメリカ

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