メトロポールパラソル~歴史的街並みに挿入された世界最大級の木造建築~

スペイン南部にあるアンダルシア州セビリア。中世から港湾都市として栄えた歴史ある街の歴史ある街並みが美しい都市です。ヨーロッパ最大規模を誇る大聖堂や荘厳なアルカサルなどがあり、観光スポットも多い街ですそのセビリアの都市にあるエンカルナシオン広場に、セビリアの新たなランドマークとなるメトロポールパラソルがあります。大聖堂から北東方向に1kmくらい歩くと、突然この巨大な物体が目に飛び込んできます。伝統的な美しい街並みにこの圧倒的な異物感、この圧倒的な存在感!カッコいいというか、とにかくすごい!!これが木造っていうんだからまあ、なんといっていいのやら。世界最古の木造建築物である法隆寺を筆頭に、日本は木造建築の多い国ですが、世界最大のものがスペインのセビリアで完成していたとはおよそ5000の建築面積は奈良にある東大寺の2900㎡をしのぐ世界最大級の木造建築ですへえ、東大寺よりでかいんですね。

この建物があるエンカルナシオン広場には19世紀前半に市場が建設され、1973年まで市場として機能していましたが、解体され、跡地は空地のままでした。そして1990年代に入り、市は跡地の再整備を兼ねた、地下駐車場と新しい市場の建設を計画し始め建設に取りかかりましたところがですねなんと敷地でローマ時代の遺跡が発見され、遺跡調査のため工事を中断することになってしましましたそこで2004年、市はこの敷地に市場、広場、そして発見された考古学遺跡をサポートする博物館を統合するようなプロジェクトの提案を募集するため、コンペを実施することになったわけです。そしてその国際設計コンペによって最優秀に選ばれたのがドイツ人建築家はユルゲン・マイヤー・ヘルマン。彼が提案した建築は、この木材を格子状に噛み合わせるようにしてデザインされた巨大な屋根からなる建築。その複雑な構造はアラップというこれも国際的に有名な構造設備設計事務所が担当し、ついに2011年に完成しました。木造の有機的な存在はキノコにもみえますね~。実際そんなニックネームもついているとかちなみに建築家は近所に自生するイチジクの木からこの形態の着想を得たらしいですほんとかよ。

地下は遺跡を利用した展示スペースがあります。考古学博物館遺跡の上にちょっとした回廊を立てて遺跡を真上から観察できるようになってます。そして地上階はショッピングセンターや多目的の広場など憩いの場所となっています2階はレストランやバルが設けられています。そして入り組んだ通路を登って屋上に出ると見事な眺望が楽しめます。パラソルの上ではより一層曲線のぐわんぐわんしている感があって、なんか雲の上を歩いているみたいです。屋根ごしにセビリアの街並みも一望にできていいですね~。セビリアの大聖堂もよくみえます

木造と曲線の組み合わせのデザインは柔らかさとしなやかさが共存しています。歴史のある木造建築のない街に、曲線を上手く利用したモダンな木造建造物が建っている様子はとても不思議な風景なんですがなぜかしっくりと溶け込んでいるようにも見えます。木造なのがいいのかなあ。曲線をデザインした建造物は世界各国たくさんあるとは言え木造で、と言う発想、そしてそれを受け入れたスペイン人あっぱれ!

建築:メトロポール・パラソル

設計:ユルゲン・マイヤー・ヘルマン

建築作品をみた雑誌:a+u20115月号

建築のある場所:スペイン、セルビア

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