タリアセン2~光と影が織り成す建築的照明~

タリアセンとは、世界的に知られた近代建築の巨匠建築家、フランク・ロイド・ライトがデザインした照明家具作品のシリーズです。しかしながら、実はタリアセンとは、照明のことを指しているわけではないんですね~。

タリアセンとは、ライトが設計し弟子たちとともに建設した設計工房および共同生活のための建築群のことをいいます。一般的にわれわれがイメージする設計事務所とはちがって、ライトの事務所は「タリアセン・フェローシップ」と呼ばれる一種の建築塾みたいなかたちで運営されていました。そこでは1932年から自給自足の共同生活を営みながら、建築教育と実践を行っていたそうです。フランク・ロイド・ライトが亡くなった現在でも、ライトの意思を引き継いだライト財団のもとで、タリアセンにおける共同生活は続けられています。世界中から建築を学ぶ学生が多く集まり、フランク・ロイド・ライトが提唱した有機的建築を学んでいるとのこと。見学してみたいなあ。ちなみにタリアセン(TALIESIN)という言葉は、ウェールズ語で 「輝く頂(いただき)」 という意味だそうです。

さてそんなこのタリアセン2は、そのシリーズのひとつ。四角い木枠のブロックをいくつも積み重ねた独特なデザインが特徴的なタワー状の木製間接照明です。これはフランク・ロイド・ライトが、1902年にヒルサイドホームスクールの体育館を劇場に改装デザインした際、設計されたペンダントライトをモデルとして再構築されたフロアランプです。土台を上下付け替えることが可能であるため、1台のフロアランプで2種類の光の彫刻を楽しめるデザインになっています。照明タワーの支柱が立っている中に、チェリー材で構成された長方形のブロックにランプが収納され、それぞれ連なっています。その中のランプから出る光が、ブロック上に設置された遮光板が反射することによって、優しい雰囲気の間接光がもれる仕組みとなっています。

この照明、デザインもさることながら、その機能美もすばらしいですねえ!ランプをそのブロックで覆うことでグレアを防ぎ、かつそこからもれる光によって魅力的な陰影がつくられています。かなり建築的な照明だなと感じました。その優雅な佇まいは住み手の好みによってブロックを回転させたり、木製の反射板の設置方向を変えることで間接光を調整できます。何層にも重なった明かりと影が織り成す空間は、ゆったりとした時間が流れ、とても落ち着きますね~。計算し尽くされた、光の強弱。取り付けられたブロックと板が醸し出す、陰影の妙や柔らかさ。くつろいだ空間を演出しつつも、照明自身のデザインが主張し過ぎないくらいの存在感。まさに光の織りなす建築作品ですね!

照明:タリアセン2

デザイン:フランク・ロイド・ライト

デザインをみた雑誌等:ヤマギワHP

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