大阪芸術大学塚本英世記念館・芸術情報センター~コンクリートという素材が生み出した純度ある建築空間~

この建築がある大阪芸術大学のキャンパスは、公開設計競技で選定された第一工房によって、およそ20年間(1期~14期)にわたって進められた計画ですコンクリート打ち放しが主体となった建築からなる全体計画はとてもすばらしく、階段をうまく取り入れ変化をつくることで一つの都市を思わせるような風景をつくり出していますなんか高山都市みたいだな~。

中でも大阪芸術大学創立者塚本英世初代学長を記念し、1981完成したこの塚本英世記念館・芸術情報センター(12期に完成)は、この計画の集大成とも言える作品となっていますいやこの作品もう大傑作!建築家自身「ザ・コンクリート」と評したほど、コンクリートにこだわりぬいた建物となっています。そのコンクリート素材を生かしたダイナミックな空間構成、そしてさらに多くの検討を行ったであろう精緻なディテールが、感動的な建築空間をうみだしています。気持ち悪いほどのただならぬ熱量を感じる名作だと思いますね!!現在でもキャンパスのシンボルとして、学生はもとより外部の人々にも活用されています。

地上8階・地下3階のこの建物は、アートホールを中心に25万点以上にもおよぶ書籍や、約9万点ある映像・録音・楽譜資料など、古今東西の芸術分野に関する充実した資料の所蔵図書がある図書館。国内外の優れた美術・芸術作品を収集所蔵し、公開している博物館。音響・映像にかかわる新しい表現の実験の場として作られ、マルチ映写や立体音響を用いた表現を試みることが出来るドーム。映画会や、映像を利用した講演会など、視覚メディア・聴覚メディアの併用に対応できるAVホール。多様な芸術の領域を横断する接点の探求、芸術の理論と制作の接点の探求を通じて、大学における芸術創造の拠点として活動を行っている芸術研究所。 などなど、大学の学科内容を反映する多彩な用途を内包した核となる施設となっています

建築は外部内部もコンクリート打ち放しとなっていて、圧倒的なコンクリートという素材の存在感、効果的に光を取り入れてつくり出された陰影、それらが空間に純度を与えています。展開する様々な空間シーンの集積による美しさは、建築のなかを移動する行為をすばらしい体験へとかえてくれます。これが空間としてのクオリティが高いということなんでしょうね!これが豊かな空間のシークエンスっちゅうやつでしょう!!

しかし何といってもアートホールがすばらしい!低い天井の通路を抜けるといきなりこの大空間が目に飛び込んできます。ここの空間がつくるシーンの美しさは圧巻ですね!!5層吹き抜け空間の吹き抜けの空間にアート作品展示もされていて、ホールに降り注ぐ光りがまたドラマチックなんですよ。いや本当に。アートホールの正面、センターに入ってすぐに目に入る場所に設置されたパイプオルガンは、音楽・演奏学科の学生が授業の一環で使用したり、またはコンサートや演奏会でも奏でられています。すり鉢型の階段はホールの客席にもなり、さまざまなこの場の使用を可能にしています。またこのコンクリート打ち放しでつくられたむきだしのらせん階段もとてもすばらしいぐっと力の入った握りこぶしのような存在感が建築家の熱意を物語っているようです!!現場打ちでこれをやろうとするのは大変であったしょうね。こういう建築をはじめとしたキャンパスに通えるということはとてもすばらしい学生生活の一部になるでしょうね。いつまでも大切に使われてほしいです!

建築:大阪芸術大学塚本英世記念館・芸術情報センター

設計:第一工房

建築作品をみた雑誌:新建築19821月号

建築のある場所:大阪府

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