ビルバオ・グッゲンハイム美術館~街を再生した建築コンテンツ!!~

この建築は、1997スペイン北部の都市ビルバオに開館した美術館です言わずと知れた世界各地に分館をもつソロモン・R・グッゲンハイム財団の美術館のひとつでありまして、国内外の近代、現代美術コレクションが主に展示されています。しかしながら、私にはゲーリーの建物の印象が強すぎて、展示されているコレクションがかすんでしまいますよそんな圧倒的なパワーにあふれた傑作建築です。

最先端の技術により実現した自由で複雑な形態を設計して生み出すフランク・O・ゲーリーの建築。そんな彼の建築は、安価な素材の使用、場所の特性に配慮した不規則で断片的な空間構成、彫刻的な造形が特徴ですクレイジーでしょう!なんじゃこりゃあでしょう!とにかく圧倒されますよね。今までになかったんじゃないかな。こんなタイプの建築。とっかかりどうやって考えてるんだろ?こんなにおもしろい建築の可能性があるのですね。ん~、この人の頭の中どうなってるんだ?

そのなかでもこの美術館は、脱構築主義の代表的でそして彼の集大成となった作品ともいえますその建築の形態は船?、いやいやを連想させ、彫刻的なヴォリュームを光り輝くチタンの皮膜が包みこみます

この複雑でクレイジーな建築を可能としているのは複雑な模型スタディ高度な三次元CADを駆使しながら構造解析とモデリングを行った賜物でもありますこの美術館は、技術的進歩を最大限に生かして建築の限界を押し上げた建築のひとつです。

海を進む壮大な船の形をイメージさせるこの建築は、外観を金属からなる曲線で構築されています。長年漁業によって支えられた重要な港町であったビルバオ。その歴史的遺産に共感した建築家は、美術館の光り輝くチタンで覆われた外観表面に、魚のうろこのような表現が行いました。日の光によって、そのメタリックな材料が輝きすことで建築の存在感はさらに強くなります。また、夜のイルミネーションは、外壁表面をキラキラと反射させ、船のような雰囲気をつくりだします。町が海に近いことに加え、美術館がネルビオン川のすぐ近くにあることで、このまちと敷地からなるテーマは強く建築にこめています。川沿いにビルバオの産業と文化が出会う新たな結節点を見出し、現実的な都市のコンテクストを読み込んだデザインが実はなされているんですよ。

これはひとえに建築家のまちへの愛ですよ!でもそれはまちとの調和ではなく対比!すでにある都市景観との対比をズバッとインパクトによってつくり出し、一見周囲にはまったく馴染んでおらず異物そのもの。それでいてビルバオの街をなぞりながらその形態をデザインしている。その対比的表現が、その当時のビルバオのまち全体の環境をいい意味で変えてしまっている。 古い煉瓦づくりの町並みの奥にギラギラとしたチタンが見えるその光景はかっこいいの一言!橋をわたると魚の尾びれのようなオブジェが川へ向かって伸びていて、その姿を見た観光客で逆に気分が高揚しない人はいないのではないでしょうか。美術館は対岸にある橋とともに印象的なランドマークとなっています。

そんな外観のうねった曲面彫刻的な造りで印象を強くしている建築でりますが、内部もすごいんですよ!この美術館の中に入った瞬間、今までの建築には味わったことのないスケール感空間広がっているんです。のびやかな曲線からなる圧倒的な空間ヴォリューム唐突なスケールの切り換えは絶妙、そして意外と気持良い空間そう、空間的にいい!内部が白く抽象的なので、その空間が純粋に体験できる。ダイナミックな空間、非常にわかりやすく、いい意味でばかばかしい。そりゃ観光客も口あけて、空間を堪能していますよね。建物中心にあるアトリウムのガラスからは、内部へ豊かな自然光が降り注がれます。空間を移動するごとに、アートとともにそれぞれ違う密度でもって空間が現れまるで建築のテーマパークやあな感じ。楽しい!まあおそらくそれは、アート作品ごとに綿密に計画された設計だっていうことのあらわれなんですよね!!

ゲーリーの斬新なデザインにより、美術館はあっという間にビルバオの町のみならずバスクのシンボルとなりました。毎年世界から多くの観光客が訪れ、そしてその人々を魅了する名所となっています。そして開館して最初のたった10年間で、このまちを再建するという大成功をおさめまたわけです。ちなみにビルバオでは、このプロジェクトの成功のほかにも、数々の巨匠建築がありまして(いつかご紹介します!)、成長する文化都市へ再生を果たすコンテンツとなりました。グローバル化が進んで、どこへでも飛行機で行けるようになった時代であるからこそ、地方都市建築的なコンテンツを置いても機能するということが証明されたわけです建築はコンテンツになるんだ!

建築: ビルバオ・グッゲンハイム美術館

設計:フランク・O・ゲーリー

建築作品をみた雑誌:ビルバオ・グッゲンハイム美術館 フランク・ゲーリー GA DOCUMENT 54

建築のある場所:スペイン、 ビルバオ

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