TWA空港ターミナル~飛行機文化が生み出した羽ばたく翼~

この建築は、アイドルワイルド空港、現在でいうケネディ空港のターミナル群のなかにあるターミナルNo.5の建物でした。 歴史的建造物として指定されているこの建物は、どれも似たような現代の空港ターミナルとは一線を画した存在感です。これは建築家エーロ・サーリネンの最後のプロジェクトとされていて、彼の死後1962年にオープンをしました。この建築は、ふたつのことにチャレンジした建物であると、この天才建築家は言っています。

まずはこのターミナルが計画された位置はカーブする道路の頂点となるため、建物がフォーカスされるようなデザインをゆるされたことから、この空港の中でひときわ印象深い建築をつくるということ。

そしてもうひとつは大空に旅立たれる人たちのために、旅へのロマン、非日常性、心の高揚感をその建物のかたちで表現することであったとのこと。そしてその空間が静かに閉じられたものとしてではなく、動きと変化を感じることのできる空間としたいと!う~ん、三つ言っちゃてるし。まあ、いいや。それらによって、この鳥がはばたいているかのような、空港たる建築が誕生したというのはすばらっしいお話しではありませんか!

その建築は、翼をひろげたかのようなキャンティレバーの屋根、彫刻のようなかたちをした、実にシンボリックな建築となっています。飛び立とうとする鳥の形のような象徴的な全体の形は、構造的解決と美学的解決の調和 によるところです。つくられたその曲面は、なにか建築家のスケッチのように手でなでるようにつくられたあとのようなものがあるように感じてしまいますね。

建築は、Y字型脚に支持されていて、かたちの異なる4つのシェルで構成されています。そのシェルの長さはおよそ105メートル、高さはおよそ17メートルという大きな傘?翼のようなかたちで旅客スペースを覆っています。それは建物が上向きに浮かぶようなかたちを模索した結果とのこと。シェルを支える柱も同様に、空へ巻き上がるような上向きに舞い立つようですね。帯状となっているスカイライトが4つのシェルと接する線を際立たせ、空の明るさを空間に採りいれています。白い屋根とガラスの反射面からなる対比がいい感じですよね。 シェルの間に切れ込まれたスリットは不規則に分散し、 その隙間はトップライトとすると共に、構造表現をダイナミックなものとして演出しています。

内部で印象的なのは、ホールの中に置かれた棟と、それをつなぐブリッジですね。 これらが内部空間を構成するポイントとなっていますよね。 また、スリットの付け根にちょっとした休憩場所が作られているのがいいですね。 カウンターや、表示板、手摺のデザインもいいなあ。いい時代につくられた跡、つまり飛行機がこれからの時代の文明の中心として人々に与える影響に未来に対する希望や夢みたいなものがこめられているような気がしますね。まじでかっこいい!!

元のターミナルは2001年に閉鎖してしまいましたが、その後ジェットブルー航空の新しい「ターミナル5」の一部として部分的に再開されました。そしてそして、どうやらこのTWA空港ターミナル、500室あるホテルの一部に転用されるらしいです。ジェット機の時代を象徴した空港建築の最高傑作。この建築がこれからも残って活用されるのはうれしいです!

建築:TWA空港ターミナル

設計: エーロ・サーリネン

建築作品をみた雑誌:GA26a+u エーロ・サーリネン

建築のある場所:アメリカ、ニューヨーク

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