テート・モダン~旧火力発電所を再利用したアートの殿堂!~

この建築は、2000ミレニアムを記念するプロジェクトの一環として、ロンドン、テムズ河岸のサウスバンク地区にオープンした国立近現代美術館です。この美術館の外観のほとんどは、廃墟となった旧火力発電所を再利用しています。発電所として建てられた建物を美術館に転用したわけです。現代におけるリノベーションのはしりの建築ではないでしょうか!

このプロジェクトは、コレクション数が膨張しパンク寸前だったテート・ブリテンが、新しい美術館の建設地としてこの敷地を選び、デザイン案を国際的に募集したことから始まりました。そのコンペにおいて名立たる建築家たちをおさえて、当時スイスの新鋭建築家コンビ、ヘルツォーク&ド・ムーロンの案が勝利したんですね!

その敷地に残されていた旧火力発電所、バンクサイド発電所は、20世紀の建築家ジャイルズ・ギルバート・スコットにより設計されました。彼はリヴァプール大聖堂やロンドンを象徴する「赤い電話ボックス」数々の作品を残している知る人ぞ知る建築家なんですね。あ、私は今回紹介するこの建築をとおして知りました。まだまだ勉強不足です。はい。。

この発電所も戦災復興の際にロンドンの電力不足を解消するために急遽建てられた発電所は1981年に石油価格高騰と技術革新の煽りを受け閉鎖され、変電所の機能だけが残るほかは役目を終えたぬけがらとなっていましたそこにこのプロジェクトが立ち上がったわけです!

建築家は旧火力発電所の威圧的で重厚な外観や巨大空間を生かした最もシンプルなアプローチで旧建物の良さを最大限に引き出しています!ここはこの建築で大きな特徴をもった空間で圧巻なのはエントランス部にある5層吹き抜けのかつて発電タービンが置かれた建物中央部の巨大エントランス空間「タービン・ホール」建物と同じ7階分に相当する高さとおよそ3400平方メートルの面積があるこのホールでは毎年10月から3月まで、現代美術家に依頼して制作されたインスタレーション作品の展示が行われていました。最上部には白く輝くガラスの箱が取り付けられ、対岸のセント・ポール大聖堂やシティの風景を眺めながら食事ができるバー・レストランとなっています。 気持ちよさそうです!

産業革命後、驚異的に発展した英国を支えた工場や倉庫群。その名残を今日に伝える外観とは裏腹に内部で繰り広げられるモダン・アート。時代を超えて建築家とアーティストたちによるコラボレーション。まさに現代アートの真骨頂ともいえるでしょう

旧サウスバンク発電所の建物のうち、タービンホールより南半分では変電所が現在も動いていましたが、この部分にも拡張できるスペースが存在します。その地下には発電所用に設けられていた円形の大きな燃料タンクが3つあ、これらも展示空間として改造され、2012「タンクス」とネーミングされてオープンしました。各タンクはビデオアート、パフォーマンスアート、インスタレーションなどの展示に使用されています。そして同じ建築家で増築計画が行われておりまして、ついに2016年、つまり今年完成して最近オープンしたとのことです。近々そちらもチェックしておこうと思います!!

建築:テート・モダン

設計: ヘルツォーク&ムーロン

建築作品を見た雑誌:a+u ヘルツォーク&ムロンp208-235)

建築がある場所:イギリス、ロンドン

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