土門拳記念館~建築・自然・アートが一体となった絶品建築~

山形県酒田市に生まれた偉大なる写真家、土門拳氏が故郷に作品を寄贈されたことで建てられた日本最初の写真専門美術館です。

最上川近くにある飯森山文化公園内にこの建築は建っているのですが、まず建築のある敷地環境がすばらしいですね!川岸近くにあるため、その水位を利用してつくられた人工池と飯森山の間に建築は建っています。その山の裾野に建っている建築を人工池側から眺めると、外観に使われている花崗岩仕上げによって、建築そのものが明るい人工池にまるでふわりと浮いているような印象を与えます。

内部展示室は山の一部に沈め、作品保護のため自然光を避けた空間となっていてます。また反対にラウンジは人工池側に配置されていて、その対比によって内部空間からも水に浮かんでいるように感じることができます。展示室から通路を渡ってラウンジへきりかわっていく空間のシークエンスは、人工池の光とともに変わっていき、記念館としてのシンボル性をまさに空間で体感できるようになっています!

そして他にも空間を演出するしかけも一級品!正面入口を入ってまず目にするブロンズ銘板はグラフィックデザイナー亀倉雄策氏の作品です。そして中庭の彫刻と作庭は彫刻家イサム・ノグチ氏によるもの。そしてそして視聴覚室前の庭の作庭は芸術家勅使河原宏氏によるものです。これらは土門拳氏と交友のある芸術家の協力により実現しています。

写真芸術と建築、自然、点在するアート作品のバランスがまさに絶品で、そのバランスをつくりあげる細部の計画が秀逸です。そして何よりも、今訪れてもこの建物は人々に大切に扱われているのがわかります。

是非ご覧になってみてください!!

建築:土門拳記念館

設計:谷口建築設計研究所

建築作品を見た雑誌:ja1996-1p166-181

建築がある場所:山形県酒田市

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